あれこれ日記

趣味の話やトランス話、哲学のこと

映画『オーメン・ザ・ファースト』(ネタバレあり)

映画『オーメン:ザ・ファースト』|20世紀スタジオ公式

見てきました。

ホラーが大の苦手で、周りの人々がギャグコメディ扱いしていた『貞子vs伽耶子』を見て怖すぎて眠れなくなったりして、ホラーなんて『死霊の盆踊り』くらいしか直視できないのではないかという人間ながら、この映画はわりと大丈夫でした。グロテスクな怪物が出るとか、ジャンプスケアとかはダメなのだけど、シチュエーションが怖い系は大丈夫みたい。『ミッドサマー』とかも楽しく見れましたしね。

私は『オーメン』は見ていないので、漠然と「悪魔の子ダミアンが666」としか知りませんでしたが、この映画はそれでもすごく面白かったです。全体としては幽霊や悪魔の話というより、産む体の支配、管理、搾取の話で、現実の社会事象と関わる生々しいホラーという感触。特に右派思想の持ち主たちが生殖の管理と支配をして自分たちの都合のいい子どもを産ませるとともに、さも自分たちを攻撃してくるかのような存在を作り上げて人々の信仰を得ようとするところとか、「そういう話、現実でいっぱい聞いたことがある!」と感じさせられます。

『透明人間』とか『キャンディマン』とかを見たときにも思ったことですが、ホラーは現実の差別のことを反映した物語を生々しく語るのに向いているジャンルなのかもしれませんね。