あれこれ日記

趣味の話や哲学のこと

第1回現代フェミニズム研究会

専修大学神田キャンパスにて。朝からいましたが、とても面白かったです。

午前中は平森大規さんの「性別を「その他」と回答する人はみな性的マイノリティなのか」を聞いていました。アンケートで「異性愛者が異性愛者と答えない問題」とか「シスジェンダーがシスジェンダーと答えない問題」があるというのは、以前にも聞いたことがあったのですが、それを解消するための設問の作り方という非常にプラクティカルな話をされていて、ふだん哲学とかいうほとんど抽象的な話しかしない分野にいる身からすると、「そうか、そういう話があるのか」と、とにかく新鮮でした。

午後は岡崎佑香さんの「哲学からの女性の排除を問い直す」が印象的でした。ヘーゲルを中心に哲学を大学の主軸とする流れが哲学から女性を排除する流れと重なっていたという話をされていたのが興味深かったです。ヘーゲルの女性蔑視がなかなかすごいのは知っていましたが、当時すでに女性哲学者を埋もれないよう語り直すという試みがあったというのはまったく知らなかったです。女性哲学者を改めて取り上げて哲学史を編み直すというのは近年少しずつなされていることでもありますが、翻訳などもいろいろ出てほしいですね。

藤高和輝さんと菊地夏野さんが登壇されたシンポジウムは、たくさんメモを取りながら聞きました。藤高さんは現在のジェンダークリティカルな観点からのトランスジェンダーへの攻撃を構築主義の過剰な一般化へと辿り直す議論が面白く、「そういうロジックなのか」といまさら思いました。菊地さんはトランプ主義に代表される現在の社会情勢を資本主義リアリズムの観点から語る手がかりとなる論者たちを紹介していく内容で、勉強すべきものがまだまだいっぱいあるなと反省させられます。

それにしても、ひとがめちゃくちゃ多かった! 朝から多かったけど、シンポジウムなんて大きめの部屋がほぼ満席に埋まっていて、たぶん300人は超えていたように見えました。ここしばらく体調を崩して気持ちがくよくよしてたのもあり、近年稀に見る人見知りを発動してしまい、コーヒーブレイクの時間にも特に誰にも話しかけず人混みを離れてひとり遠くに行ったりしていたのですが、幸い向こうから声をかけてくれる方が何人かいらしてくれて、ありがたかったです。

それにしても、さまざまなマイノリティへの差別をはっきり問題化する姿勢の研究会にこれだけひとが来るというのは、いろいろ辛いことが多いなかで、心が慰められますね。来れてよかったです。

さて、ホテルに戻ったので、途中の成城石井で買った京都醸造さんのビール「一期一会」を飲みます。

【追記】

公式サイトが検索でぜんぜん引っかからないっぽいのですが、こちらです!