あれこれ日記

趣味の話や哲学のこと

『数字であそぼ。』絹田村子著【このマンガもすごい!】

https://chuokoron.jp/culture/125328.html

中央公論に掲載された書評がオンラインでも公開されました。絹田村子さんの『数字であそぼ。』の紹介です。

数学の道を進む学生たちの日常を描くコメディで、数学ネタ、京都ネタ、院生ネタなどが入り混じっていて、どれかに引っかかるひとにはグッとくる漫画だと思います。

数学、高校時代に好きだったんですよね。高校の時点で文系を選んで(当時はやさぐれていたので、より世の中から役に立たないと思われていそうなものを選ぼうと思っていた)、高校数学は3Cのはじめのほうまでしかやってなかったのですが、それでも好きなのは好きでした。数列とか、数が並ぶのが可愛くて、「この子たちは何を考えて並んでるんだろう」と規則を探したりするのが楽しかった。たぶんそちらにそこまで適性はなかったと思うけど、哲学でなかったら数学(か物理学か生物学か心理学)をやりたかったなと想像したりしていたこともあります。

いまは論理学の授業を持っていて、そのなかで集合論や形式論理の話をするくらいで、なかなか自分で勉強する時間/体力がなくて寂しいです。仲間もいないなあ、そういえば。院生時代には先輩の指導のもとで集合論やら様相論理やらの勉強会に参加したり、言語学のひとたちとモンタギュー意味論勉強会をしたりして、いろいろ学んでいたものです。

10年くらい前に圏論を身につけようとテキストを一冊読んだりしたことがあったけど、それ以来何もできていない気がする……。あ、いちおう助教になる前に仕事の関係で統計と行列を軽く勉強したりはしたかな。統計はちょっと苦手でした。

たまに大きめの本屋さんに行くと数学コーナーは見に行くし、いまでも何か新しくやりたい気持ちは抱えているんですけどね。

……という、特に数学をいまやれているわけではないけれど、数学や数学者へのなんとも言えない憧れを持っている私には、クリティカルヒットな漫画なんです。ぜひ読んでみてほしい。