あれこれ日記

趣味の話や哲学のこと

『MCU 比類なき映画スタジオの驚異的な逆転物語』

https://onlineshop.filmart.co.jp/products/978-4-8459-2328-1

倒産間近だった時代から、現在に至るまでのマーベルの歴史を、特にMCUの展開に焦点を当ててたどった本。膨大な数の関係者のインタビューがあって、面白かったです。

ファンタスティックフォーとかスパイダーマンとかX-MENとかの権利関係の話なんかは聞いたことがあったけど、マーベル内部でのごたごたとかは知らなくて、ファイギさんがけっこう前から女性ヒーローや非白人ヒーローを出したがってたとか、「あ、そうなんだ」と思いました。コミックのほうに比べてマイノリティ描写が弱いと感じていたけど、制作側はいろいろやろうとしてたんですね。

MCUって少なくともエンドゲームあたりまではけっこうあらかじめ方向性を決めてやってるのかと思ってたけど、想像よりずっと行き当たりばったりというか、その時々のひらめきで辻褄合わせてやっている様子が面白かったです。いや、あんな長期にわたる作品群なんだから、それはそうですよね。スパイダーマンが出せるかどうかわからなくて『シヴィル・ウォー』の脚本を二通り作ってた話とかも面白い。

あと、映画制作に関するノンフィクションって俳優とか監督とかに焦点を当てたものが多い気がするのですが、この本は会社が主体で、脚本家や監督がころころ変わっていくてんやわんやなども語られているあたりも楽しかったです。大変そうだけど。

MCUは今後はどんなキャラが出てくるんでしょうね。私は『キャプテン・マーベル』や『ブラックパンサー』が好きでフェーズ4のマイノリティ描写が楽しいというタイプのファンだから、どんどんマイノリティキャラが出てくるといいな。グウェンプールとか、エスカペードとか、ナディア・ヴァン・ダインとか出てほしい。近々ジョー・ロックさんがゲイのキャラクターで出るらしいという話も気になりますね。